
新体操選手に対する治療
『新体操選手、ジュニア選手のサポートを行っています』
【内容】腰痛や各部位の痛みに対する治療、体の使いかたのアドバイスなど
【施術】鍼灸、整体、エクササイズ、体幹トレーニング
傷害と外傷
新体操競技は、体全体を使い演技をし、点数が決められるため、完成度を上げる必要があります。そのため新体操選手は、技の習得のために反復練習を行います。このような練習では、傷害(慢性的な疲労などから起こるケガ、慢性腰痛など)が発生するリスクがあります。またジャンプからの着地などでは捻挫(外傷:一回の衝撃で怪我をすること)になることもあります。新体操競技のケガのデータなどは、他の競技に比べても例が少なく、いまだに予防方法や改善方法が確立されていないことが問題点としてあります。女子新体操競技に関しては、オリンピック競技になりながらもそのような環境ということなので、専門機関やトップ選手・地域の新体操クラブの協力の元、今後のさらなる研究が期待されます。
女子新体操選手の傷害(ケガ)
腰部
腰部のケガや痛みは、スポーツをしていると避けられない部分もありますが、しっかりとメンテナンスを行い、筋肉の使いかたを学べば、腰に不安なくプレーすることも可能です。成長期の腰痛患者数を見ると『中学2年生』がピークになると言われています。小学生からの疲労の蓄積、中学生になり環境が変わったことによる影響、成長期に入り体のバランスが変わること、さらに疲労の蓄積での柔軟性の低下、これらのどのタイミングで、治療院などでのメンテナンスの手段の提供、ストレッチなどのセルフケアの指導を伝えていくかは、指導者や保護者にかかっています。競技に関わらずですが、保護者や指導者が学生時代にケガなくスポーツに打ち込んでいた場合には特に注意が必要です。ケガをしない極意があるのかもしれませんが、自身の経験のみで指導を行っている場合があります。体の知識やセルフケア方法は学生時代に身につけておけば、一生ものになります。特に腰痛は、人間の宿命ともいわれる病気です。無理なく楽しく、時に厳しく競技をするには、練習だけではないということを大人たちは常に考える必要があります。
疲労骨折
疲労骨折が起こった場合、新体操を中止して安静を保つことが必要です。原因となる動きを繰り返して発症したのであれば、その動作を1-2か月程度行わないようにすると、ほとんどが良い傾向になります。部位や程度にもよりますが、疲労骨折部位への負担は最小限にとどめましょう。骨折だからといって、なにもせずに絶対安静というわけではありません。疲労骨折部位に過度な負担のかからない、他の部分のストレッチや運動などは問題なく行えます(疲労骨折の程度によります)。筋力低下や柔軟性の低下を防ぐためにできることは積極的に行いましょう。また、他の部位を動かすことで、全身の血液循環が促され、疲労骨折回復の手助けにもなります。スポーツへの復帰は、疲労骨折部位の圧痛の有無、筋力の状態、整形外科での画像診断を経る必要があります。また、なにが原因だったのか、メンテナンスや栄養状態は不足していなかったのかなどの検討せずに、同じ動作を再度繰り返すと、疲労骨折が再発する恐れがあります。
側弯症
脊柱(背骨)は、本来前後にS字のふくらみ(側面からみるとS字)があるのですが、側弯症では、背中側から見てもS字になっています。側弯症には、ホルモンの関係で女性に多い先天的な側弯症、急な筋緊張による後天的な側弯症があります。後者は、新体操選手ではないですが、若い男性会社員がぎっくり腰になってしまい来院されたときに、見事に腰椎が横にS字を描き、また治療が進み状態が良くなった時には側弯は解消されていました。これは一つの症例としてですが、強い筋緊張によっては、背骨をゆがませてしまう例になります。側弯症になった場合は、重いものを担いだり、飛び跳ねるスポーツ(バレーバスケ走高跳など)は、禁忌とされていて、側弯症状を助長させてしまうと言われています。バレエや新体操などはカラダの姿勢整える要素もあるとの考えがありますが、飛び跳ねる要素がはいっていたり、競技者に側弯症が一定数確認されていたりと、側弯症予防にはならないと考えることもできます。
腰椎分離症
椎間板ヘルニア
疲労性腰痛
新体操では、筋力トレーニングや柔軟体操を頻繁に行い、柔軟性の向上を図っています。体の柔らかさは、演技の美しさや高い技術の技の習得のための必要要素であり、幼いころから少しずつ取り組んでいることがあります。現代でも力任せのパートナーストレッチを行うことを推奨するクラブが存在していると聞きますが、現在の新体操のトップ団体では、無理なく伸ばすことを推奨しているそうです。新体操では、腰部を反る形が非常に多く、それに伴い腰部の筋疲労が溜まる選手がいます。本来、腰椎はそこまで大きく反ることのできない関節です。新体操をやっていない一般人でさえ、反り腰が腰痛要素になることは言うまでもありません。新体操では、通常では考えられない可動域で腰を動かすため、必要以上に腰部の疲労に対するメンテナンスが必要になります。また、腰痛になる選手の多くは、腹筋が上手く使えていないことがあります。人間の体は不思議なもので、体の一部分が壁に触れていると体の安定性は格段に上がります。片足立ちでフラフラしていても、指一本壁に支えをすれば安定するはずです。新体操では、腰を大きく反る時に体のどこかに壁を作り出すことで、腰部への負荷が減ることと、体幹がより使えるようになり、パフォーマンスの向上にもつながることを確認しています。疲労性腰痛は、腰に疲れがたまっている状態で間違いないのですが、この状態が続くことで、疲労骨折、腰椎分離症などにもつながる要素になることは簡単に想像できると思います。
すべり症
股関節
弾発関節
膝関節
離断性骨軟骨炎、炎症
フクラハギ
疲労骨折
足関節
アキレス腱周囲炎
足部
疲労骨折、外脛骨の炎症、足底筋膜炎
女子新体操選手の外傷(ケガ)
頸椎挫傷、脱臼、腰部圧迫骨折、突き指、下肢肉離れ、足部靭帯損傷、打撲など
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